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2014年 02月 22日
開催中の展示、椎野美佐子「うらがえし」に寄せてお客様が文章を書いてくれました!
以下に紹介させていただきます。 禅問答のシンデレラ…ガラスは裏返るのか!? 椎野美佐子の今回の展覧会の題名は「うらがえし」である。 彼女はガラスで作品を制作しており、今回の展覧会に出品されている作品を見ていても、表裏のなさそうな透き通ったガラスのものも多い。 出品されているもののうち一部には食品などの成分などを記したシールやプロ野球の順位表などが封じ込められているものもあるので、これらは素直に裏返せそうである。 また、ギャラリーの裏庭に設えられている常設の茶室にはまるで皿が裏返ったかのようにも見える円形で中央部が突き出すようなものもあるので、これらだけを見れば単純な展示と勘違いしてしまいそうである。 しかし、茶室の中に置かれた多くの作品のうち、先に述べたような形状をしているものはごく一部で、多くは表裏のはっきりしない円盤状などの簡素な形であり、展覧会の題名との関連性は結びつき難く、見る側を幻惑する。 こうした点はギャラリーの母屋部分の空間に展示されているものも同様である。 今回の展示で壁面の比較的多くの部分を占める「ガラスで描いたドローイング」と椎野が呼ぶものがあるが、このシリーズの作品は、万年筆かボールペンのインクを思わせる青みがかかった部分が一部あるものの、その青みがかかった部分も含めて透き通ったものになっており、裏側の壁面も見えるものであり、上下左右らしきものさえ、不確かな感じがする形状になっているのである。 確かに壁に打った釘にひっかける形で展示しているため、何となく天地が決まっているようにも思えないこともないのだか、複数のパーツを金属で縛るようにして組み合わせる手法を用いることで、あたかも小さな透明のフィルムに描いたドローイングを自由に組み合わせて画面上に置くのと同様にその組み合わせを変えることができるようにしているので、実は今回私たちが展示会場で見た時の状態で上下左右や表裏が決まるわけでもないのである。 この展覧会の会場であるフローリストギャラリーNは展覧会の度に作家本人に主宰の二宮拓也が質問も交えながらトークを行うのが通例であり、もちろん今回も椎野からトークにおいて説明の様なものはなされた。 しかし、その説明はこの展示と同様に特別な言葉を使っていないにもかかわらず、わざと言葉の意味を宙に浮かせるような趣のあるものであった。 どこにでもありそうなガラスという素材、「うらがえし」という展覧会名に代表されるどこにでもありそうなごく普通の言葉…これらを意外な形でごくシンプルに組み合わせるだけで、その意味合いが宙に浮き、そこから禅問答のようなやり取りが始まるのである。 かつて、千利休や禅宗の僧侶などが簡素な設えの庵で行ったように、椎野は簡素なものと簡素な言葉を投げ掛けることで、そこから意外な発想を見る側が各々紡ぎだす手がかりを提供しているのである。 ガラスの靴を手掛かりにシンデレラを探した物語のように、私たちも椎野のガラスのオブジェを手掛かりに普段とは異なる考えに身を浸してみるのも一興ではないだろうか。 そう、椎野は禅問答のシンデレラなのだから… 伊藤伸之
by n2008
| 2014-02-22 14:30
| N企画展
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