N では9月25日(土)より源馬菜穂展「空の音」と小林香里のガラス展を開催致します。
源馬菜穂は昨年の3月以来、 N で2回目の個展です。絵にスピード感が生まれて「人物」と「風景」、「鑑賞者」が時間の流れの中で混ざり合う、そんな感覚を私たちに与えてくれます。
小林香里はガラスという素材を通して透ける・透かすことを自然にとらえ、光やガラスが関わる事で見えてくる景色を私たちに気づかせます。小林香里は今回が名古屋初登場です。ぜひ御高覧ください。
9月25日(土)18:00~ 2人の作家を囲んでのギャラリートークとオープニングパーティ
を開催致しますので、是非お越しください。
【源馬菜穂展『空の音』】
2010年9月25日(土)~10月10日(日)(水曜、木曜は休廊)12:00-20:00
9月25日(土)18:00- ギャラリートーク&オープニングパーティ
「人物」「風景」「自分/鑑賞者」という、それぞれに不特定性を孕んだ3点で結ばれるトライアングルを軸に展開しています。
絵画制作と並行して映像や音楽を作ることでの相互作用があり、流れていくものを追う感覚を含むイメージになってきました。
この単純な3点を結ぶことで生まれる流れと余白の空間、三角の内側と外側へ動く力、結び目をさがしています。
(源馬菜穂)
【小林香里のミニ展示】(源馬菜穂展『空の音』と同時開催)
息で描くこと。
自分の呼吸と手で描き出すこと。
“botanical garden” は膨らませたビニール風船を素材にし描いている。
この行為は私が吹きガラスを学んできたことからきている。
ガラスを吹くことと違い、材料に直に触れることができるのはとても新鮮であった。
もちろん1000度近いガラスに触れることは出来ない。
“Botanical garden”では植物という明確なモチーフをテーマにし、
逆光に照らされた植物のシルエットをイメージして制作した。
ガラス張りの温室に差し込む太陽の光は、葉を透かし葉脈や細かな細胞を見せてくれる。
このように光りに透ける葉からはどこか強い生命力を感じる。
小さい頃、懐中電灯の光を何気なく手で隠したら指の透き間が真っ赤に見えた。
これが自分に流れる血潮か!と妙な興奮と生命の神秘の様なものを感じた事を今でも覚えている。レントゲン写真で初めて自分の骨を見たときにも同じようなことを感じた記憶がある。このように自分の内に持っているのに見えないものはたくさんある。
ガラスという素材を通してモノが透ける・モノを透かすことを自然といつも感じてきた。
光、ガラスが関わることで見えてくる世界観や景色を今後の制作を通してもっと発見していければよいと思っている。
(小林 香里)